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就業の状況

プロ家庭教師の交通事故裁判陳述書の書き方

 交通事故裁判では、ケガによって労働に支障をきたしたことを主張しなければなりません。そのためには、自分が管理的な立場でなく、いかに実務に関わっていたかを証明する必要があります。つまり、自分はマネージャーでなくプレイヤーだと主張することが大切です。

  • マネージャー = ケガをしてもできる
  • プレイヤー = ケガが労働力の低下につながる

というわけです。

 また、裁判官の感情的なことも鑑みて「自分がいかに懸命に仕事をしてきたか取り組んできたか」「自分は真面目な人間である」ということも伝えると効果的です。

<陳述書原文>

私の「社内での立場」と「就業の状況」

  社内での立場と就業の状況を説明させていただくには、各社の設立までの経緯をお伝えしないと理解しにくいと思いますので、まずはそこから述べさせていただきます。
 私は平成6年に大学を卒業後、総合商社にて実務を経験し、平成8年4月に株式会社AAAAAAを1人で設立しました。株式会社設立の登記上必要だった取締役は友人に依頼し名前を借り、業務をしてもらわない形でスタートしたため、役員報酬は支払っておりません。
 設立当初はお金がなかったため、風呂無しのアパートに住み、人材募集の広告も出せなかったので、毎日街に出て声をかけ、人を集めるという状況でした。そういう活動は昼間しかできなかったので、1人でできる業務は夜にやりました。その業務は、同業他社のリサーチ、申込書の作成、集金の仕組み、給与の支払い、パンフレットの製作、チラシの製作、各種マニュアルの作成、などあらゆることに及びました。
 当時は平均して、朝7:00〜翌朝4:00まで1日20時間くらい働いていたと思います。それだけ働いたのは、そんな貧乏で忙しい状況の中で私と結婚してくれた妻がいたこと、さらに、1年後に長女が生まれたため生活のために働かざるを得なかったということがあります。その後、次女、三女と生まれ、今振り返ってみると、「あの状況でよく3人も子どもを育てたなぁ」と感心してしまいます。

 さて、そんな長時間労働の甲斐があってか、事業も軌道に乗り、平成9年には株式会社BBBBBを設立しました。この会社は、当時、大学生を対象にしたフリーペーバーをやっていました。事業自体は順調に立ち上がりましたが、従業員は2つの会社をあわせて私を含めて2人という状況でしたので、私がフリーペーパー(BBBBB)をやると家庭教師(AAAAA)の業績が下がり、家庭教師(AAAAA)に力を入れるとフリーペーパー(BBBBB)が下がる、という状況になりました。全く違う業務を同じ事務所で行い、しかも、それぞれ来訪者が多いという状況では1人では続けられませんでした。
 そこで、フリーペーパーからは撤退する決断をしました。その後、事故後の体調不良から身体の無理がきかなくなり、長時間労働を強いられるAAAAAの家庭教師業務から、業務が煩雑でないという理由で不動産の売買を始めるようになりました。

 株式会社CCCCCは、当時AAAAAでは家庭教師として登録している人材を短期の肉体労働に派遣する、という新規事業を進めていたため家庭教師業務はAAAAAで行い、業務請負は別会社が行う方が都合がよくなりました。そこで、CCCCCを設立し、平成14年10月より業務請負を業務として行いました。別会社といいましてもその時点では両方の会社とも同じ人間が携わっていたため、それまでAAAAAで支払っていた家庭教師への給与をCCCCCで支払い、その金額に30%を乗じた金額をAAAAAへ請求しておりました。
 その当時は、交通事故の影響が家庭教師業務へここまで影響を及ぼすとは考えていなかったため、CCCCCの利益率を高くしてもAAAAAに支障ないと考えていました。ところが、しばらくの間私の体調が悪かったため、AAAAAの売上げは減少し始めます。そこで、前年比1/3である10%まで粗利益率を下げざるを得なくなりました。
 その結果として、決算書にもあるように2期と3期では実質の業務期間は3期のほうが3倍も多いにもかかわらず、利益ベースで考えると3期が2割程度多いだけになりました。

 さて、当初は教務請負を新事業として立ち上げる予定でしたが、事故による体調不良の影響もあり、結果としてコンピュータのシステムは出来あがったものの営業活動が出来ず、現状としてはAAAAAの家庭教師管理の会社になっております。
 数字にこそ表れておりませんが、私としては今回の事故による最もマイナスな点は、この新規事業の立ち上げが滞ったことだと考えております。

私の各会社での業務

 弊社は会社こそ3つありましたが、実際には同一の事務所で同一の社員で行っていました。弊社に限らず小企業の多くが抱えているのは社員の採用・定着率の問題です。弊社も例外でなく同様の問題を抱え続けていました。弊社の場合その理由として

  • @家庭教師という業務の性質上10:00〜22:00を受付時間としており、業務時間が長い
  • A家庭教師業務では、直接生徒を指導しないため、やりがいや刺激が少ない。
  • B会社の規模が小さく知名度がない。
という点があげられます。

 結果として、弊社では業務を任せられる程の優秀な社員を採用できず、ほとんどの業務を私がやっておりました。
 また、時間的にも長時間労働になっていました。というのもフリーペーパーは私一人でやっているため、家庭教師業務に時間的に重ならないようにやっていたからです。午前中にフリーペーパーの業務をやり、午後からは家庭教師業務に入るという状況です。労働時間は平日は午前8:00〜午前2時まで、日曜日は午前10時〜夜22時という感じでした。

 具体的な業務内容は、
株式会社AAAAAでは、文書の作成、システム作り、家庭教師の指導、社員の面接、家庭教師給与のチェック、家庭教師先からの受験相談、クレーム処理などです。弊社のパソコンには、数千ページに及ぶ書類がありますが、そのほとんど1人で作成しています。
株式会社CCCCCでは、システムのデータベースの設計、広告の作成、マニュアルの作成、など書類の作成、業務報告書などです。
株式会社BBBBBでは、広告情報の収集、取材先の選定、接待などの付き合い、契約関係の一切、文書の校正の一切、銀行との交渉などです。
3社とも連絡、運搬、計算、書く、折る、とった単純作業以外の業務はほとんどすべて私がやっておりました。